村瀬 学
自閉症―これまでの見解に異議あり!
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人気ランキング : 27079位
定価 : ¥ 756
販売元 : 筑摩書房
発売日 : 2006-07 |
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これはひどい |
☆はマイナスにしたいくらいである.ひどすぎる.
自閉症に対する科学的知識がなさすぎる.哲学で自閉症を語るのは自由だが,誤解をまねく解釈が多すぎて妄言といわざるをえない.
なぜ出版社はこういう方に執筆させるのだろうか.著者の学者としてのレベルや学会での評価を調べているのであろうか.こういったエセ学者のセンセーショナルな妄言ほどど無責任な出版社にとっては価値が高いということなのかもしれない.自閉症の子供を持つ親御さんがこの本に惑わされないことを祈りたい.
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語りのスタイルを刷新する緒 |
何がいけないかといえば、
なによりこれまでの語り方がすべからく間違っていたのだ。
「自閉症」者を、ふつうの人とは異なった存在、特異な性格
などと決めつける巷の認識は、他でもない研究者や専門家の偏見や無知が支え、増幅してきたものである。。。。。。
筆者は従来の専門家や研究者の語りから逃れた「自閉症」の語りを生み出そうとしている。「自閉症」と名付けられてきた病的「症状」を、私たち(ふつうの人間)の特性の延長上で考察し直すことを始めたのである。
そうすることで「自閉症」者の行動の意味を読みかえようとするのだ。
事例として、筆者がかつて関わった「自閉症」者、映画「レインマン」、山下清、レッサ?パンダ帽の男が取り上げられていく。
「自閉症」者と地続きの社会で暮らしていくことを願う者にとって、倫理的にではなくて、生活実感を基に論理的に彼らを身近に感じられるようになる本なのだ。
併せて、佐藤幹夫「自閉症裁判」(洋泉社)も読まれたし。
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結局、何が言いたいのか |
自閉症患者に良く見られる症例として取り上げられる「特定の分野についての異常なまでの記憶力」について、著者は電話番号の記憶術などと対比して人間に普遍的なものであることを説きます。
しかし、「個人史を把握することなく自閉症患者を症例に当てはめることにこだわる」として学説を批判したり、「そのような学説を援用し既存の『医療・福祉』の枠組で患者を処遇している」と行政を批判し始めるあたりから雲行きが怪しくなっていきます。この後、著者は自身の体験談として遠方へ電車で出かけたがる患児に付き添った例を挙げ、さらにその類例として山下清の放浪談とレッサーパンダ帽を被って女子大生を刺殺した自閉症患者とおぼしき犯人の放浪癖について2章にもわたって触れています。そこで「もし犯人の養護学校時代に周囲が犯人の放浪癖を理解していれば、彼の行動範囲を把握でき別な結果があったかもしれない」と述べているのを見て、ここまで引っ張ってきて言いたかったことはそれだけですか、と思わず突っ込んでしまいました。
結局、「自閉症患者には、先験的な判断にとらわれることなくただ寄り添いなさい」というメッセージ以外何も受け取ることはありませんでした。もちろん、親御さんや施設職員さんのご苦労を無視するべきではありませんが、それは体験談のような本から得ることができるはずで、本書のようないやしくも研究者が書いた本はそれとは別の役割があるはずです。